2012年11月18日日曜日

丸山墓地&朝日八幡&大宝寺

松山総合公園の南側には、古照資料館や丸山墓地、朝日八幡神社、大宝寺が集まっている。
このあたりをざっと歩いてみようと訪れた。
ちょうど、山の紅葉が少し始まった頃で、彩り豊かな山の色。





●丸山墓地

丸山墓地は、陸軍の軍人墓地として設置されたが、終戦後は、県の管理になり、しばらくは荒れた状態になっていたが、平成9年頃に、住民の要望があって、再整備が行われ、以降は住民中心にきちんとした維持管理が行われている。

入り口には、戦争に使役されたり、食糧とされた動物たちの慰霊碑も設置されている。







●朝日八幡神社
山の中腹に朝日八幡神社がある。
もともとは、持統天皇の時代に創建されたといわれる古社である。
途中で八幡神社に代わり、中世に戦火で焼失したのを、河野氏が再建。
江戸時代になってからは、久松松平家の 尊崇を受けてきた。

この付近には、古照遺跡という弥生時代の稲作遺構が出土しており、古くから開発が進んだ地域である。
また、中世からは、幾たびもの戦いがあった地域でもある。

創建以来、そうした歴史をずっと足下で繰り広げられてきた。

神社からの眺望がすばらしい。






 ●大宝寺
寺伝では、大宝元年(701)に、小千(越智)命により創建されたと伝わる古社である。
本尊は薬師如来。
本堂は、県内最古の建築物として国宝に指定されている。ほかに、阿弥陀如来座像2体と釈迦如来座像1体が重要文化財。

境内には桜の古木があり、乳母桜と呼ばれている。
ある長者が、大宝寺の薬師如来に子供を授かるように祈願して娘を授かったが、その娘が重い病気なり、乳母が自分の命に代えても薬師如来に祈願したところ、娘は助かり、乳母は急病で亡くなったという。乳母が、薬師如来へのお礼に桜を植えて欲しいとして植えられたのがこの桜。








2012年3月3日土曜日

閏住(うるすみ)の菜の花---「菜の花や 奏楽のごと 日は海へ」荻風。---

伊予市の閏住(うるすみ)に行った。
国道378号沿いに、菜の花がきれいに咲いていた。
斜面に菜の花を植えているので、ボリューム感がある。
平面に植えていると、近づいて写真を撮ろうとすると、わりと花と花の間があいてスカスカしていて、花で一杯の写真が撮りにくいことが多い。
その点、斜面は、一面が花で埋まっている感じだ。




すぐ前のきれいな海は、今日は風が強いので、ちょっと白波が立って荒れ気味だ。


句碑を見つけた。あまり目立たないところに、ひっそりと立っている。



文字が見えにくいが、
「菜の花や 奏楽のごと 日は海へ」荻風。
と読める。

調べてみると、「荻風」とは、江戸時代中期の俳人で、「園田荻風」のことだろう。
旧双海町(現在は伊予市の一部)は、「日本一夕陽が美しい町」として、地元の若松進一さんが長年にわたって仕掛け続け、地域の活性化に大きな成功を収めたところ。

菜の花と夕陽を歌い込んだ、格好の俳句を上手に見つけてきたものである。

この閏住(うるすみ)から、ほど近いところに、JRの下灘駅がある。
かつては、一番海に近いJRの駅と言われ、寅さんをはじめとして、いろいろな映画にも登場した、けっこう有名な駅だ。
ここでは、9月に「夕焼けプラットホームコンサート」というのが、夕方から日没を挟んだ時間で開かれる。
まさに「奏楽のごと」、「日は海へ」入るのである。