国道378号沿いに、菜の花がきれいに咲いていた。
斜面に菜の花を植えているので、ボリューム感がある。
平面に植えていると、近づいて写真を撮ろうとすると、わりと花と花の間があいてスカスカしていて、花で一杯の写真が撮りにくいことが多い。
その点、斜面は、一面が花で埋まっている感じだ。
すぐ前のきれいな海は、今日は風が強いので、ちょっと白波が立って荒れ気味だ。
句碑を見つけた。あまり目立たないところに、ひっそりと立っている。
文字が見えにくいが、
「菜の花や 奏楽のごと 日は海へ」荻風。
と読める。
調べてみると、「荻風」とは、江戸時代中期の俳人で、「園田荻風」のことだろう。
旧双海町(現在は伊予市の一部)は、「日本一夕陽が美しい町」として、地元の若松進一さんが長年にわたって仕掛け続け、地域の活性化に大きな成功を収めたところ。
菜の花と夕陽を歌い込んだ、格好の俳句を上手に見つけてきたものである。
この閏住(うるすみ)から、ほど近いところに、JRの下灘駅がある。
かつては、一番海に近いJRの駅と言われ、寅さんをはじめとして、いろいろな映画にも登場した、けっこう有名な駅だ。
ここでは、9月に「夕焼けプラットホームコンサート」というのが、夕方から日没を挟んだ時間で開かれる。
まさに「奏楽のごと」、「日は海へ」入るのである。