2011年5月4日水曜日

三津の渡しと町

三津の渡しに乗りに行ったついでに、三津の町を歩いてきた。
私にとって、小中高と過ごした町だけど、今回約40年ぶりに歩いたことになる。
・子規の俳句の先生である大原其戎(きじゅう)の居宅跡


・国の文化財になっている石崎汽船(株)の本社ビル



・秋山兄弟や子規が旅立った「きせんのりば」
などは、住んでいた頃は、全く気にも留めなかった。



港から少し歩くと三津の渡しがある。
昔は大型の手漕ぎの伝馬船だから、そこそこ時間もかかったし体力も要ったが、
今はディーゼルだから船頭さんも楽である。




渡ったところが港山。大昔には、予州河野家の本拠であるお城が置かれていた。
伊予の名族である河野家が大大名になれなかったのは、湯築城を拠点とする河野
宗家と、この予州家が長い間争っていたからと言う。


このあと河野家は、秀吉の四国征伐に敗れて今の広島県に逃れ、さらに山口県に
移り住み、やがて約300年後に、家臣筋から伊藤博文が誕生する。


港山から電車で三津に出れば、三津の駅舎はレトロな雰囲気を持つきれいな建物
に替わっていた。


三津浜焼きの店は、小さな店が20店以上あるらしい。
http://www.hama-bura.com/hamayaki_list.html

駅前の「とみ」と言う店も小さな店。
昔も、おばちゃんが内職でやっているような小さな店ばかりだった。
先客が一人に私たち二人が入った。あとからもう一人やってきたが、おばちゃん
は、「かなり時間がかかるよ」と言って実質的に追い返してしまった。
どうやら今日の昼間は3人の客で終わりのようだ。

700円を出して、一番豪華な台付きうどん入りで豚・イカ・エビなどトッピング
全部入りを注文。カミさんはそば入りにしたが、うどん入りが思った以上におい
しかった。

腹一杯になったので、腹ごなしに、
・鉢合わせで有名な厳島神社
・わざと曲がった道筋にした古い町並み
・昔に比べるとずいぶんこぎれいになった辻井戸
などを巡る。


 


当時は大きな町だと思っていたが、久しぶりに歩いてみると、こぢんまりした町
という印象が残った。

2011年5月2日月曜日

来島海峡大橋サイクリング---橋も平坦ではない

 5月の連休で、来島大橋サイクリングに行った。もちろん尾道まででもサイクリングは可能だが、それだけの体力はない。
 今治サイクリングターミナルで自転車を借りる。1台500円に、デポジット料の1,000円がいる。デポジット料は、自転車を返却すれば返ってくるが、途中で乗り捨てれば戻らない。




 朝ゆっくりと出てきた我々には、きれいな自転車は残っていない。年相応に、少しくたびれたような自転車を借りる。連休中に借りれただけ良かったのかも。残ってなければ、歩くまでのことだが。
 最初の難関は、道路が走っている高さまでの、きつい長い登り。きれいなループが作られている。数百メートルも行かないうちに、押して歩くことにする。後ろから来る人たちが、すいすいと追い越していくのは、きっと良い自転車を借りたせいだと思うことにした。

  道路面の高さまでたどり着いて、気づいたことがあった。橋は平坦ではないのだ。どちらかというと、橋脚と橋脚の中間くらいが少し高くなっている。


だから、 しばらくは緩い登りが続く。幸い、橋からの眺めは美しい。写真を撮ることにすれば、休憩にもなる。
少し小島(おしま)がかすんで見えるのは、きっと黄砂の 影響に違いない。それにしても、ほかの人たちが、あまり写真を撮らないのはなぜだろうか?




今治から2本目の橋脚の所で、馬島にたどり着く。ここに無人の料金箱が置いてあり、自転車は今治から馬島までは100円、大島までは200円である。馬島から大島間は100円である。サイクリングターミナルで買っておいた、金券式の回数券を入れる。
 馬島へは、橋脚をつたうエレベーターが設置してあり、自転車や原付バイクも乗せることができる。馬島に降りる人はほとんどいないが、今回のサイクリングの目的の一つが馬島探訪なので、当然のごとく降りることにする。 



 馬島は、小さい島なのだが、橋脚の設置工事のために、大きな作業基地が置かれていたので、島内の道路は意外と広い。道路も良く整備されているので、アップダウンはあるけど、一通り自転車で島内を走り廻った。






 島の南端に、神社と灯台を発見。




さらに、神社の横にある狭い踏み分け道を進むと、燧灘に開けた小さな隠されたような砂浜に出た。砂浜の西の端、来島海峡に臨むところは岩場になっていて、先端の大きな岩の上には、遭難事故でもあったのか、小さなお地蔵さんが祀られていた。




 来島海峡の3つの橋を渡り終えると、すぐに、やはりループ状態になって、急な下りが続く。自転車が古いので、ブレーキがぎぃぎぃとうるさい。それでも、何とか降りきったところが下田水港である。
 いきいき館があるので、ここで昼食が予定のコース。少し待たされたけど、海鮮丼1,200円は、満足のいくおいしさだった。
 お土産も売っているので、ここでは、柔らかいという「島ひじき」を購入。




 馬島でうろうろしたので、たった4kmの橋を渡るのに2時間もかかってしまった。もう大島内をサイクリングするだけの体力も時間もないので、今治に戻ることにした。
 わずかな距離のサイクリングだったが、すれ違う自転車ごとに「こんにちは!」の挨拶を交わしながら、美しい景色と潮風に恵まれて、とても気持ちが良い時間を過ごせた。
 次には、800円出しても良いから、きっと電動機付き自転車を借りることを強く心に誓った。